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ドイツ生活

~私のエスコラニア~スペイン、カタルーニャに行ってきました☆Part7

初日のこの日、モンセラートでは18時から特別なミサがありました。

パンデミックの終わりを祈るミサ。世界中で放送されるとのこと。

予約をしていたが時間に余裕を見て早めに教会に入りました。

入る前に、予約のQRコードの確認がありました。

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久しぶりに中に入る。18年ぶり!

は~、こんなだったかな。こんなだった!

 

中は人は少なかったです。私は前の席を目指して進みます。

一番前、まだ誰も座っていません。やった~!

目の前の座席3列はエスラニアが座るはず。そう思っていました。

しばらくするとそこにエスラニアではない普通の人が徐々に座り始めます。

あれ、なんであの人たちそこに座ってるのかな。

その時、私の隣に年配の女性2人と若い女性1人がきて、若い女性が「あなたは一人ですか?じゃあ、1列5人までだから大丈夫ね」と私の隣に座りました。

私はその3人が一緒に座れるように少し右にずれました。この人たち、QRコード確認の時に私の前にいた人たちだ、とすぐにわかりました。

しばらくその女性と話をすると、彼女にはエスラニアに弟が3人もいるとのこと!

今日の特別ミサではエスラニアは祭壇のほうで歌うのよ、と祭壇右端を指さして教えてくれました。

あ~、そうだったのか。あれ、じゃあ、ここからは見えにくい!

で、普段エスラニアが座っている席に座っている人たちは、エスラニアの家族。

その若い女性Eさんは、親切に私にこの特別ミサのプログラムをメールで送ってくれました。

しかしインターネット接続が悪いのかなかなか上手くいかず、ウェブサイトから直接ダウンロードしたりして、なんとかうまくデータを開く事が出来ました。

良かった!

 

さあ、ミサが始まります!

18年ぶりに現地で聞くエスラニアの歌声。

声質が変わったように思いますが今は今の良さがあります。

昔のエスラニアは乱れが一切なく、ビブラートが心地よい神秘的な歌声でした。

今はビブラートはほとんど聞こえず、透き通った美しい響き。

このミサ、エスラニアの歌う箇所が多く、私が好きな曲を次々歌ってくれました。

しょっぱなからツイてる!

そして、私のお気に入りのソリスト、O君がなんとソロを歌い始めたのです!!

これは予想外でびっくり!彼がよく歌う「アベマリア」の伴奏が始まった時、

え、え、えー、今?でも彼ではないもしれないし、全員で歌うのかも、

と思っていたら、優しい歌声が響き始めて。

横から見る形で、O君の姿が見えたり見えなかったり、でしたが、

声を聴いてO君の声だとすぐにわかりました。

えー、なにこれ。これはしょっぱなから運が良すぎるでしょ!

と思いながら心臓バクバクしながらその歌声に耳を傾けました。

胸がいっぱいになり、思わず胸をずっと押さえていました。

 

となりの女性Eさんがせっかく教えてくれたプログラム、ふと我に返って見ることに。

ミサの最中、聖職者と参列者がいう言葉がずらっと書かれていて、それを見ながら言います。カタロニア語なので私には少し難しかったですが目で追いました。

エスラニアが歌う曲も書かれています。

パンデミックの特別ミサの後、そのまま夜のミサになりました。

祭壇の後ろにエスラニアが移動して歌います。

この日のモテットで歌われたのは、なんと日本人作曲家、佐藤賢太郎さんの「O lux Beatissima」でした。

美しかった~!

自分撮影で途中のみですが音声は綺麗です↓

www.youtube.com

ミサが終わり、隣の女性と少し話してから彼女は帰っていきました。

その時、数人の団員が楽譜などを片付けに出てきました。その中にO君の姿もありました!

私は昔の感覚で、大好きなエスラニアに全員の分のチョコレートとO君に別にプレゼントを用意していました。

私は直感で今だ!と彼らのほうに駆け寄りました。

そしてO君が近くに来た時に、彼に声をかけ、手招きしました。

O君が私に気が付き、近づいてきます。

あ、あの綺麗な姿がだんだん近づいてくる、とそんな時まで見惚れていました。

私はO君に少し自己紹介をしました。

私の名前を「OOO」と復唱してくれて、その時の彼の声、私を見る目など今もはっきり覚えています。

話し声も小鳥のさえずりのように美しい。

そして「あなたのソロ、歌声がすごく好きだよ」と言いました。

彼はその時、少しきょとん、とした顔で私を見ました。

いきなりそんなことを言われてびっくりしたのでしょう。

私は「えーーっと」と次の言葉を探しましたが、O君がその時「Oh,Thank you」と答えてくれました。

私は全員のプレゼントを渡し、その後「これはあなたにだけだよ。」と別の袋を渡しました。

やりとりの最中、お互いの手が触れてしまい、ちょっとドキッ。

手を触れないところへ引っ込めてしまった。

向き合って話すうちに思ったのは、O君は私より結構背が高い事。

10センチくらいは高いかな。

でもまだきれいなソプラノで、話し声も美しい。

そして容姿もしぐさも美しい。

どれだけ話していた時か、横から修道士の一人が何か言ってきたよう思いましたが、

カタロニア語で何を言ってるか分からなかったのと、話に夢中であまり気に掛けなかった。

O君も特に何も言わなかったのでそのままO君と話を続けました。

この時の私、機関銃のように話し続けました(笑)

後で思ったのですが、その修道士はたぶん「これは何事」と注意?質問?してきたのかもしれません。

さあ、初日からO君のソロも聞けたし、チェコレートも渡せたし、話も出来たし「もう帰ってもいいや」と思った私(笑)

初日にすべてやり尽くした~。

 

そう思っていたら次の日から、O君の私にしてくる行動に戸惑うことになるのです。

こんなことは全くの計画外で反則なのです。